空調屋ってどんな仕事?
こんにちは。私は配管工のカテゴリの中でも、空調屋という区分に属しております。
冷媒屋、エアコン屋、クーラー屋と呼ばれることもありますが、一般的に空調屋と呼ばれることが多いのでこれで話を進めていきます。
空調屋とは空調設備工事を専門とする業者、職人のことを差し、各家庭にあるルームエアコンや、店舗・ビル等に設置されている業務用のエアコンの取付及び配管を行う職種です。
請負の流れとしては、
ゼネコン(建築元請・管理) → サブコン(設備管理) → 中小企業の施工業者 → 個人事業主の職人さん等
となっており、実際現場で作業する職人さんは中小企業の施工業者の従業員か、その下請けの個人業者さんになります。(サブコンから個人事業主さん直ということもあります)
空調業界の現在は?
現在、空調業界に限らず建築業界全体が人手不足というか、若い人材が定着していないと感じます。
建築業界というのは他の業種に比べて閉鎖的で、昔ながらの慣例が最近まで色濃く残る業界だったことが関係していると思います。
例えば、
- 休日は基本的に日曜日のみ。業種や工程次第では日曜も出勤の場合がある。
- ゼネコンの現場では基本的に朝礼が8時からあるので、早朝に家を出発し、会社で他の従業員や外注の職人さんと乗合で現場まで移動し、17時に現場が終わったとしても、また会社に戻って翌日以降の現場の段取り等をするため、拘束時間が長い。
- 会社の風潮や親方の方針にもよるが、職人の新人教育のマニュアルみたいなものはほとんどなく、実務を行いながら覚える。
- 直接丁寧に教えてもらえる環境であれば幸運。ほとんど見て仕事を覚える世界。
上記のような風潮があるため、若い人が定着しない気がします。
しかし最近では、大手ゼネコンの現場では週休2日制の工程での施工がされている現場があったり、中小の業者でも可能な限り週休2日制を取り入れるなど、ようやく世間の流れに順応するような動きがあります。
拘束時間の長さについては正直解消するのは難しいのですが、企業ごとの努力によって、改善することはできると思っていますし、若い人材を定着させるためにそのあたりを改善使用としている経営者の方は多いと思います。
社員教育については、新人がミスしたことに対して他の作業員もいる中で怒鳴り散らすような先輩職人が今でもたまにいますが、そういう状況に対しては時代遅れだと感じている人が増えてきていますし、私の周りのベテラン職人もそういう人はほとんどいません。
実際の業務を覚えることに関しては、ルームエアコンの職人さんでしたらYouTuberの方がいらしたりして、自分で調べることができると思います。
しかし業務用に関しては現場内の情報を口外したりすることが禁じられていたり、動画を撮影したりが簡単にできないため、現場で実践しながら覚えるしかない状況ではあります。(書籍で理屈を勉強することはできます)
上記のように、業界の風潮が良い方向へ向かっているのは間違いないですし、空調に限って言えば2020年から本格化したコロナ禍にあっても、仕事が減少した時期もありましたが、現在は仕事量自体は回復していると思います。
病院様や飲食店様で、コロナ禍の感染症予防対策の補助金を利用して、ウイルス除菌の効果があるフィルターが付いていたり、そのような機能があるエアコンへの更新工事が発生することも結構ありましたし、今後も生活インフラとして欠かせない業界ですので、食いっぱぐれることはないと思います。
※別問題として、海外のロックダウンの影響等で空調機の部品が日本に納品されず、機械の納期が遅れているという状況があったりはします、、、
空調配管工(空調屋)になるには?
そんな未来の明るい?空調配管工になる方法として、
- 求人情報誌やハローワークの求人を見て空調設備工事業者に応募し、就職する。
- 知り合いの紹介で空調設備工事業者に就職する。
- 親族の経営する空調設備工事業者に就職する。
- 個人事業主として独立して空調工事を請け負う。
※就職する前に職業訓練校に入学するという手もあります。予備知識や空調設備工事を行うにあたって必要となる資格を在校中に取得することもできます。
上記のような選択肢があると思いますが、未経験でいきなり4番は、よほど周囲のサポートがない限り無理ですので、1、2、3の選択肢から空調設備工事業者に就職し、スキルと知識と人脈を作ってから独立したいのならそうすればいいと思います。(私はタウンワークから応募しました)
独立したてはかなり大変だと思いますが、技術と信用を得て、安定した受注先があれば個人事業主としてかなり稼いでいける道ではあります。
ルームエアコンもできたほうがいいのですが、基本的には業務用のパッケージエアコンの案件を受注した方が利益率がいいです。
独立せずとも、職人として手に職をつけてどこでも通用するスキルがあれば食いっぱぐれる事はないですし、施工管理の資格などをとってキャリアアップし、ゆくゆくは職人を使う立場になっていくのもありです。
ざっくりとした説明になってしまいましたが、閉鎖された古い慣例の残る業界が変化しようとしている中で、若い人材が増えていけばもっといい方向に加速していくと思います。
一緒に空調業界を盛り上げてくれる仲間が一人でも増えてくれると嬉しいです。
ではまた次回!
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